北高卒業生の流儀

style_04_title
style_04_03

イラストレーターとして、絵本作家として

2015年2月に第一作目の絵本「むしむし とことこ どこいくの?」を出版した。イラストレーターとしての仕事に18年間たずさわりながら絵本作りにも力を注ぎ、2年以上かけて念願の絵本デビューだ。

ふだんはイラストを描く仕事をしている。ふんわりあたたかみのある風合いの作品は、本や保育雑誌のさし絵、住宅メーカーの冊子、化粧品会社のPR、電車の中吊り、ポスター、図鑑のイラストなど多岐にわたる。東京スカイツリーオープン時のTシャツデザイン公募でベスト5に選ばれたこともある。また、ソーシャルネットワークLINEのスタンプなども作成している。知り合いに頼まれることも多く、越谷北校の卒業生に依頼されて、学年同窓会のパンフレットや町づくりNPOのためのイラストなども手がけた。

得意な絵を仕事に

幼い頃から絵が好きで、マンガを描いたりカレンダーの裏に絵を描いたりしていた。実家が文房具店で、画材が手に入りやすかったこともあるかもしれない。高校時代は美術クラス。イラストや同級生の似顔絵などを描き、友人の間でもイラストやデッサン上手で知られていた。高校を卒業する時、得意な絵を生かせる仕事をと考え、武蔵野美術短期大学のデザイン科に進学。卒業後はデザイン事務所に就職して、デザイナーとして仕事をしていた。

29歳で結婚して退社したが、元の会社からの依頼でデザインやイラストを手がけるうちに、デザインよりもイラストを描きたいと思い始めた。そして、自分で作品を描きためては、いろいろなところに見せて仕事をだんだん広げていった。現在、仕事の90%はイラストレーターとしての活動だ。貼り絵、手書き、デジタルを駆使して作品を描いている。

style_04_01
style_04_02
style_04_04

子供が生まれて絵本に本腰

子供が生まれ、美大時代にいつか絵本を作りたいなと思った気持ちを思い出した。子育てから手が離れた頃、本格的に挑戦しようと思い、実行に移した。雑誌で「絵本塾」というワークショップを見つけ、住まいのある名古屋から、絵本塾のある三重県四日市市まで2年間通い、講師の講評を聞いたり生徒同士で作品を回し読みしながら絵本作品をいくつか製作した。

丸い虫からアイデアをふくらませた「むしむし とことこ どこいくの?」の元となる作品を気に入ってくれた絵本塾の講師が出版社を紹介してくれて、すぐにはOKにならなかったが、そこであきらめず、言葉に変化をつけたり絵のタッチを変えて、積極的にブラッシュアップしていった。絵本塾を終了してから約2年かかったが、とうとう1作目の絵本「むしむし とことこ どこいくの?」を世に送り出した。

ロングセラーの絵本作家を目指して

今後はイラストレーターの仕事をしつつ、絵本作家としての活動をもっと続けていきたい。2作目を出版する予定なので力を注いでいる。将来的にはもっとストーリー性のある絵本にも取り組みたいとアイデアを温めている。絵本はターゲットが狭いので、長く愛されるロングセラーの絵本作家を目指したい。

プロフェッショナルとは・・

「継続」。一つだけならまぐれでできるかもしれない。クオリティーを保ちつつ、続けていくことは大変だが、それができるのがプロ。自分に言い聞かせている言葉でもある。

林よしえ(14期)

イラストレーター/絵本作家

東京都生まれ。武蔵野美術短期大学卒業後、デザイン事務所勤務を経て、フリーのイラストレーターとして活動中。2015年2月「むしむし とことこ どこいくの?」(アリス館)で絵本作家デビュー。子供の頃のように、絵を描く楽しさを忘れずに作品を作っていきたいと思っている。名古屋市在住。在学時の氏名:福島 美江。高校時代は演劇部。

●公式サイト
http://www.iris.dti.ne.jp/~haya-c/YHgallery/Home.html

取材・撮影:石井真弓(写真家・文筆家 越谷北高卒業生)

この「北高卒業生の流儀」では、海外で、日本各地で、それぞれの分野で日々格闘する北高卒業生のプロフェッショナルたちをご紹介してまいります。同窓生の中で、紹介したい方がおられましたら「お問い合わせ」よりどしどしお知らせください。自薦・他薦どちらでも受付いたします。